2012年7月23日月曜日

柏駅で消滅したイワツバメの巣が一部復活

2012年2月11日付け当ブログで千葉県柏市のダブルデッキ(正式にはペディストリアンデッキ)にあったイワツバメのコロニーが耐震工事のために消滅したという報告をしました。このとき、ほとんど巣を作れそうな場所がないので、今年は営巣しないのではという予想も書きました。
ところがたった2巣だけですが今年も営巣し、未確認ですが無事巣立ちもした模様です。おそらくイワツバメはもう戻ってこないと思いましたが、それでも営巣したところをみると、この場所がイワツバメの営巣場所としてとても良いところなのではと思われます。さて、来年はどうなるでしょうか。
(柴田佳秀)

2012年7月15日日曜日

スズメのアパート・新たな発見・代々木公園

当会会誌『アーバンバーズ』Vol.282011年発行)に、東京の代表的な都市型公園・千代田区の都立日比谷公園東屋での集中営巣について報告しましたが、同地では、巣自体がまったくなくなり、営巣しなくなりました。ところが、713日に、同じ東京を代表する公園のひとつ、渋谷区の都立代々木公園の木造の大型東屋(六角の休憩舎)の梁の交差部分を中心に営巣しているのを見つけました。とりあえず、下から見える巣は30巣で、そのうち5か所で出入りやヒナの声が聞こえてきました。〔写真〕
東屋自体が日比谷公園のものより大きく、巣の高さは4m~7m位の位置で、日比谷公園のように手が届くという場所ではありませんが、巣自体が丸見え・アパート状というのは同じです。東京地方では今まで事例が数少ない営巣タイプですが、各地の公園を調べてみると、類似が見つかる可能性が高いと思われます。他の地方ではいかがでしょうか。
(川内 博)





2012年7月10日火曜日

本年度の銀座・築地のツバメ繁殖状況

東京の銀座・築地では今年4月に、5か所でツバメの飛来を確認しました。そのうちの4か所で営巣しました。7月9日時点で繁殖に成功したのは2巣で11羽が巣立ちました。また、4巣が営巣中で、現在1巣で雛が生まれています。その中の2巣は2回目の営巣と思われます。
繁殖に成功した銀座のデパートの庇裏に営巣したツバメは、通勤途上の複数のご婦人や紳士に優しく見守られていました。私が雛を観察していると6羽いますよねと話しかけてきたり、昨日はカラスを親ツバメが追い払っていましたよと教えてくれたりと会話が弾みました。
もう1か所繁殖に成功した築地のビル管理人は、いつ巣立つのですか、どうしたら良いのですかと観察している私に尋ねてきたりしました。結局はツバメあり注意の表示のみ行っていました。また、2回営巣する場合がありますよと言っていたら、本当に2回目の営巣を始めていました。
繁殖に成功した2箇所のツバメともカラスを警戒しているようで、給餌でないのに戻って来て様子を見たり、近くのハシブトガラス追い払ったりしていました。築地では、繁殖に成功した巣より奥に新しい巣を造り2回目の抱卵をしています。
飛来はしたものの営巣しなかった1か所は、昨年は繁殖に成功していた場所なのですが。今年4月に行ってみると、古巣は撤去され、巣のあった梁のみが再塗装されていました。
調査をしていて、ツバメに対する人々の置かれている立場や思いの差が感じられました。〔石井秀夫〕

銀座デパート庇裏巣 2012年6月21日撮影